これは絶対に恋じゃない



あーもう…何で、加恵に話せなかったのよ…私の、バカ…。心配させちゃうし…。



トボトボと、1人、廊下を歩きながらヘタレな自分を責めた。



実は、今、次の地理の授業で使う資料を教科担当の先生に頼まれ、準備室に取りに行く途中の私。



社会科準備室があるのは、旧校舎。私が今いる新校舎と比べて、人気が少なく、先生たちもあまり使用しないため、ちょっとした不良の溜まり場になっている。




普段、こっちの校舎来る機会なんて、ないからなぁ…。

 

私は、物珍しくキョロキョロと辺りを見回した。



新校舎が建った向きが悪かったようで、旧校舎は、昼間でも少し薄暗い。





…社会科準備室は、たしか三階だったっけ?


早く、資料取って教室戻ろ…。



そう思って、階段を上っていた時。




「…アハハ、なにそれー」



「…どーゆーこと?」



上の階から誰かの明るい笑い声が聞こえてきた。