これは絶対に恋じゃない



「あら…まぁ、2人ともありがとうね」


急に声をかけられ、最初は驚いていたおばあさんもすぐに、笑顔を見せてくれた。


「…じゃあ、こっちのお姉さんの席に座らせてもらおうかね。お兄さんも遠くに座ってたみたいなのにこっちまで来てくれてありがとう」


席が近かった私の席に向かいながらおばあさんは、私ともう1人の人に軽く頭を下げる。


…とりあえず、おばあさんが座れてよかった

けど、私が言わなくても席譲ろうとしてくれている人いたみたいだし、タイミング悪かったかな…


そう思い私はちらりと、視線を上にあげ、


そして、


そのまま、固まってしまった。


うそ…、なんで…


「…っ、」


声が上手く出てこない。


「…凛」


懐かしい声。でも、あの頃と比べると少し低い。

「…悠希」