「…あの、ちょっと…離れてください…」
…いつまでもこの状態でいたら、私の心臓がもたない!!
「…あ、ゴメン。びっくりした？」
そんな焦っている私に気づいたのか、悠希は、いたずらっ子のような笑みを浮かべ、私の肩をソッと離す。
この人、なんか女慣れしてない？
さり気ない仕草とか、表情とか…。
とても、同い年には思えない。
…顔は、女の子みたいに可愛いのに。
「三枝ちゃん、悠希には気をつけないとダメだよー、こーんな、人畜無害な可愛い顔してるけど、実は、かなり女たらしだから」
御池くんが、間延びした声で私に向かって声をかけた。
…やっぱり!!
「徹、凛に変なウソ吹き込むなよ！つか、お前のほうが女たらしだろーが」
「ん？まぁ、否定しないけど？」
