これは絶対に恋じゃない




何で?悠希は、てっきり加恵と同じ高校に行っていると思ってたのに…。


誰から聞いたのか今では忘れてしまったけれど、悠希も加恵も無事に西山高校に合格したと聞いた覚えがあった。



加恵のこと好きだから、近づくために友達だった私を利用していたって言ってたくせに…。


ズキン



胸が鈍く痛む。




「…あのさ、凛は同窓会来れそう?」



ふいに、加恵からそんな質問をされ、私は、ハッと我にかえる。



…同窓会、か



思えば、私が加恵と連絡をとらなかったのも悠希と繋がりがあったからで。


でも、今では、加恵だって悠希と連絡をとることができないでいる。



私が会いたくないのは悠希ただ1人。


中学の皆ってわけじゃない。



いや、むしろ、中学の皆には会いたい気持ちの方が強いくらいだ。



どうせ、悠希は来ないみたいだし、この機会に顔を出してもいいんじゃないの?



頭の中をそんな考えがぐるぐると駆け巡った。