これは絶対に恋じゃない




ニコニコと、可愛い笑みを浮かべながら、原田くんは、御池くんに話かける。



すると、




ドキン




突然、原田くんが私に視線を向けてきた。



不覚にも鼓動が高鳴る。




「…はじめまして。オレ、2組の原田悠希。一回目の時は来てなかったからさー…えっと、名前は?」



「1組の三枝です」



と、言ってぺこりと、軽く頭を下げる私。



「…下の名前は?」



「…あ、凛です」



「おっけ。凛、ね?オレのことは、悠希でいいよ」



「……はい」




あまりにも、あっさりと下の名前で呼ぶものだから少し面食らってしまった。