これは絶対に恋じゃない





ふわふわの少しだけ茶色がかった髪は地毛なのか。


背の高さは、160センチある私よりも少しだけ高いくらい。


でも、その顔は、そこらにいる女の子よりも断然可愛い。




「…ユキ?」



御池くんが驚いたように私の隣でポツリと、呟いた。



…!?え!ユキ、って原田ユキって女の子なんじゃないの?



慌てて、教卓の上にあった名簿を見る私。




“三年二組 原田悠希”




「………」



なんだか、勝手に勘違いしていた自分が恥ずかしい。





「お!徹じゃん?何?お前、保健委員だったの?」




「あぁ。そうだけど…つか、悠希、珍しいこともあるもんだな。委員会とか面倒くさいからっていつも参加しないのに」




「まあ、たまにはな?」