驚いて、視線を声の聞こえた方向に向けると、
そこにいたのは…
「あ、礼ちゃん…?」
教室の入り口には、ニコニコと、可愛らしい笑みを浮かべた礼ちゃんの姿が見えた。
「あのねぇ!さっきー、川崎先生が凛ちゃんのこと探してたみたいよー」
少し間延びする礼ちゃんの声が教室内に響く。
ちなみに、川崎先生というのは、私のクラスの担任の先生だ。
「…!!本当に?教えてくれてありがとう!加恵、私、ちょっと行ってくるね。たぶん、志望校の話だと思う!すぐ、戻るけど、長くなりそうなら先に帰っといていいから!」
時刻は、放課後。先ほどの話をして加恵を引き止めていたこともあり、私はそれだけ言い残し、足早に教室を出て行く。
「あ!礼ちゃん、教えてくれてありがとう」
すれ違いざま、礼ちゃんに一言お礼を告げ、私は駆け足で廊下を進んだ。



