「湊…湊…湊…湊…」 糸が切れたみたいに、俺の名前を呼んぶ未衣。 俺の服を掴む手が、抱きしめている身体が、震えているのがわかる。 「あぁ。俺はここにいる。 安心しろ未衣。大丈夫だ。」 守れなくてゴメンと、言いたい。 でも、未衣を安心させるのが先だ。 「湊…湊…あたしね…本当はあんなんなんだよ? 大人がね?怖がるほど……」 「あぁ」 「心なんて、感情なんて、"篠原未衣"にはないんだよ?」 「あぁ」 涙声で伝える未衣。 なにが言いたいのかわかった。