眠り姫と総長様 II


「湊…湊…湊…湊…」


糸が切れたみたいに、俺の名前を呼んぶ未衣。


俺の服を掴む手が、抱きしめている身体が、震えているのがわかる。


「あぁ。俺はここにいる。
安心しろ未衣。大丈夫だ。」


守れなくてゴメンと、言いたい。

でも、未衣を安心させるのが先だ。


「湊…湊…あたしね…本当はあんなんなんだよ?
大人がね?怖がるほど……」


「あぁ」


「心なんて、感情なんて、"篠原未衣"にはないんだよ?」


「あぁ」


涙声で伝える未衣。

なにが言いたいのかわかった。