その時だった。
「いた‥‥‥‥‥」
「‥‥‥‥‥‥り、っか?」
顔をあげれば、入り口付近で息を整えるリッカの姿。
そのかおはいつもみたいに甘ったるくなく、怒ってるみたい。
え、なんでここにリッカが?
ないていたことすら忘れて、固まる私にリッカが近づいてくる。
「え?リッカ?
どーし‥‥‥‥‥‥んん!!」
え?
今の‥‥‥‥‥‥‥‥‥キス?
突然引き寄せられ、食べるみたいに激しく、でも優しく落とされたキス。
あまりの急展開に固まっていれば、
あま。
とリッカが呟く。
そして。
「ひよちゃんに彼氏ができるとか許さない。
別れてくんない」
今まで見たことないくらい怒った表情をうかべて、リッカらしくない眼差しで、そう言った。

