「…可愛いから、自覚しろって言ってんの。心配させんな。」


私は、驚いて何も言えなかった。

そして、恥ずかしさをごまかすように光輝はまくしたてる。


「てかもう!そろそろ機嫌直せよ!」


頭をくしゃくしゃっと撫でられて、私は赤面。

光輝も赤面。


2人して夜の道路でなにやってんだよ。

って感じ。


火照った顔を隠すように両手で顔を覆うと、光輝が思い出したようにポケットに手を入れて、なにかを取り出した。


「これ。付き合った記念。」


もう恥ずかしいついでにって感じだろうか。

半ばやけくそに見える言い方で、渡されたのは。


『え?』


シルバーのリングに小さなハート。見覚えのあるネックレス。


『…これ、おそろい…』


お揃いになった。

ってのを言う前に光輝が言った。