……わけわかんねえよ。
俺がいままで会っていたのは、〝莉子〟?
じゃあ、いま俺の目のまえにいるのはだれなんだ?
なにが本当で、なにが嘘で。
ーーだけどもし、ぜんぶが本当なら。
俺は最悪な嘘を吐かれてたってことかよ。
「……莉子はあたしのお姉さん」
「双子?」
その言葉を聞き逃さなかった。
俺の問いに、希子は小さくうなずいた。
「じゃあ俺が好きだったのは……」
「莉子だよ」
顔を上げた希子の、涙が浮かんだ目。
そんな表情から、目を逸らせなかった。
俺は結局、なにがなんだかわかんねえまま教室を飛び出した。


