もう、読んじゃった?
それとも、まだ読んでない?
わからないけど、意を決して勢いよくドアを開いた。
目を丸くさせた三吉くんと、ぱちっと目があったけれど、すぐに逸らした。
「それ、あたしのだから。 ……返して」
うつむきながら彼に近づいて、震える小さな声でそう言う。
「なあ、莉子って……だれ」
「返して」
「ここに書いてあるのって、俺?」
「……」
もう、読まれてる。
心臓が、ばくばくと速く動く。
それは、さっきまで走っていたからか、それともこの状況が怖いからか。
「これってどういうことだよ!」
「……返して!!」
怒鳴られるような三吉くんの大声。
おののきながらも、あたしも張り合って大声を出す。


