学校から出てくる生徒たちとは逆走しているからか、周りの人にちょっとだけ不思議な目で見られる。
だけど、大事なものだから。
無くすわけにはいかない……!
ローファーから上履きに履き替えて、すぐに自分の教室を目指して走る。
校舎内にはあまり人は残ってない。
ようやく自分のクラスのまえに着いて、ドアを開けようとしたけれど。
あたしはその手を止めた。
ーーだって、なかに、三吉くんがいた。
そんな三吉くんの手には、三つ折りのあとがついている便せんが、2枚。
ついてない、もう終わったって、ただそう思った。
険しい顔の三吉くんは、外から差し込むオレンジ色の光に染まっている。
それは、あたしが初めて三吉くんを見たときと同じように見えた。


