「三吉くんは莉子が好き」
そう口に出すと、なんだか胸の奥がズキッと痛んだような気がした。
「そして三吉くんはあたしを莉子だと思ってる。 それが、いちばん辛い」
だからこの気持ちは、伝えたくない。
でも恋する気持ちは、大切にしたい。
ーーなんど考えても、結局はいつも。
この矛盾してる答えにたどり着く。
「じゃあ莉子のことを三吉くんに言えばいいじゃん!」
「そうだよ、りーちゃんのこと……」
「無理なんだよ!」
ふたりの言葉に返した声が、思いのほか大きくなって、周りから視線が集まる。
でもね、それは、無理なんだ。
だって莉子がそう願ってる。
「これ、読んでみて」
呆然としてるふたりに、あたしはスマホの画面を見せた。
それは、莉子の手紙を写真として保存したもの。


