「んーわかりやすいって言うかさあ。 希子は男子とはふつうに話せるのに、なんかいつも緊張してるじゃん」
「そ、そっか……」
仲がいいからこそ、気がつかれちゃったのかなあ。
それにしても、恥ずかしい。
「そうだ。 今日の帰りに実鈴と3人でどっか寄ろ!」
「え? うん、いいけど……」
そういえば、入学してから実鈴と3人で寄り道とかしていないなあ。
それに、〝3人〟ということに悲しくなって、鼻の奥がツンとした。
やっぱり、まだちゃんと前を向けない。
でも、少しずつ進めてる……はずだよね。
「希子の恋話聞くから、楽しみ!」
「え!? なにそれっ!」
「あー楽しみ楽しみ。 よし!山登りがんばろ!」
「ちょっと、芽依!」
急にやる気を出す芽依。
もう……!本当にマイペース。
でも、恋話をふたりにするなら。
いちばん言わなきゃいけないことがある。
それは、ふたりには隠したくないこと。


