さっきまでちがうって思っていたから、確信になると胸が少しだけ痛んだ。
「俺、だせーけどさ……。 正直ショックだった」
「え?」
「だって、俺の告白が嫌だったのかなって思って。 伝えたことすげー後悔した」
「……えっと」
苦笑いを浮かべながらそう言った彼に、なんて言えばいいのかわからなくて、言葉が詰まる。
「じ、実は……お父さんの転勤で引っ越す予定だったの。 でも結局なくなって」
莉子の嘘にあたしのとっさに思いついた嘘を重ねて、罪悪感で胸がいっぱいになる。
信じてくれるかな……?
「それならそうだって言ってくれればよかったのに」
「う、うん。 ごめんなさい」
「……じゃあ、俺は嫌われたわけじゃねーってことだよな」
その言葉に、コクンと小さくうなずく。
代わりに謝るってどうすればいいの。
なにをどう謝ればいいのかわからない。