だからって。 このまま終わらせるなんて嫌。 この真剣勝負、負けてもいいけどかっこ悪い負け方はしたくない。 お父さん直伝の負けず嫌いで。 だったら、短期集中。 この足がもつ間に責めなくちゃ。 「どうした、守ってばかりじゃねぇか!」 「煩いな!」 ノアが、挑発するようにそう言いながら打ってくる。 それをかわしながら、反撃の機会を伺う。 息が切れる。 心臓の音が、頭の中で響く。