「騎士を探していると申しています」

「だから!それからして理解できないっていうの‼︎騎士ってなによ!なんかの競技の選手?」

「はい?」

「それに、王子ってなに?日本に王子さまなんていないでしょ!」

「はい?日本とはいったい?」




は・・・?
この人、どうかしてるの?
日本知らないとかおかしすぎるでしょ?




でも、なんだろうこの胸騒ぎ。
ポカンと浮かんだ一つの仮説。
信じたくなくて、必死にどこが綻びを探してる。





「ここは、フリーシアでしょう?あなたはどこか違う場所から来たとでも?」

「私は・・・」

「だとしても、あなたには騎士として働いていただきます」

「はっ⁉︎なんで‼︎」



有無を言わさない言葉。
騎士とか、おとぎ話とかでも聞くけど、王子さまとかを守るんでしょ?
なんで私が?
私、女だけど!



「拒否権はございません」

「い、嫌よ!」

「ならば、あなたを暴行罪で牢に入れるまで」




バッサリとそう言い放った。