紅い記憶と廻る時



「ただいま〜」


鞄と一緒に二人を抱え、リビングへ向かう。


「キャー!」

「キャー!」


腕の中で嬉しそうにモゴモゴ動く双子。

見てて面白い。


「ちょっと、遊ぶなら手洗って着替えてからにして!」

「はーいよ」


洗面所へ手を洗いに行くため、一旦ソファの上に転がすようにぽいっと双子を降ろす。

きゃいきゃいとご機嫌な様子で、まだ笑ってる。


……あれ?


転がって遊ぶ双子を見て、一つ気がついた。


「……ねぇ母さん。久那と伊那って、ほっぺにこんな傷みたいなのあったっけ」


二人の頬には、うっすらと小さな十字型の傷跡の様なものがあった。

久那は左の頬、伊那は右の頬。


「……さあ、ね」