紅い記憶と廻る時









「―――ねぇ、颯人って呼んでいい?」


苗子の一言から、僕達は下の名前で親しく呼ぶようになった。

夕日を背に受けながら、横並びで喋りながら帰路につく。

なんだか、昔から仲が良かったみたいに話や趣味が合って、すぐに親友と言っても過言ではない関係になれた。


でも、どこかおかしい。


時々、皆僕じゃない違う『誰か』を見てるような気がする。

目を見ればすぐに分かるんだ。懐かしいような、僕を『誰か』に重ねてるような、そんな目をしてる。

藤吾なんかが分かりやすい。よく気まずそうに、僕を避けたり、目を合わせなかったりする。


何でだろう?


僕、何かしたかな……?