「何すんだよ翔!!!!!!!」
明らかに彼の方が年下であろう
目上の間宮さんを呼びすけで叫ぶ。
それでも間宮さんの方は落ち着いた様子で
「あなたはそうでもしないと、
ずっとそのままでしょう。ほら、早く挨拶をしなさい、これから一緒に住む同居人になるのですから」
…同居人。
そうだ、ここはシェアハウスだ
なんだかこの四人と一緒に住むことを想像してしまい、急に恥ずかしくなる。
やだ。わたし!!
「はぁ。んどくせーな。
おいあんた」
「は、はい!」
「ここはオス共ばっかりだ。
見るからに暑苦しー場所だし、
まぁせいぜいこいつらに食われねーように気を付けな?」
「…は?」
「あ、俺のこと知りたいんなら、自分で聞きに来い
聞き方によっては、とっておきのご褒美付きで教えてやるよ」
…!
ぅわ、なんかこの人今、すごい色っぽい顔した…。
一人で恥ずかしくなって
思わずうつむく。
「はは、馬鹿だなー
そんなこと言っても、俺がばらしちゃうもんねー
あのね、この寝癖でぐしゃぐしゃヘットの人は、長谷川 楓っていってね?
これでもインテリアデザイナーなんだよ
それにとっても料理上手で、すごく美味しいの!ここのハウスの料理係なんだよ」
長谷川…さんか、
「おい!春樹!!何勝手にばらしてんだよバカ!」
━━━━チラッ…
少し見上げると
彼は初めのダルソーな様子とは違ってまっすぐ私を見ていた
あ、この人、最初は気づかなかったけれど
こうやってみると
すごくかっこいいのかも
いやここに居る皆
すごく見た目がかっこいい。
見た目の個性派はバラバラだけど
顔も体も、モデル並みに整っていて
むしろモデルよりはいいんじゃないかと思うレベル。
「ん?何?もしかしていきなり惚れちゃった?」
「な、何言ってるんですか!!
そんなあったばかりの人にいきなり惚れたりするほど単純じゃありません!」
「はは、ムキになってやんの」
ぅわぅわ
この人、私の嫌いなタイプだー
だってすごく、ムカつく!!

