すると翔さんのであろう着信音が
わたし達のあいだに鳴り響いた
翔「すみません。私です」
ポケットから携帯電話を確認する翔さん
あ、顔つきが真剣になった
翔「失礼、仕事の電話です。
とりあえずこの後は荷物なりなんなりと夕飯まで自由にしていて構いませんので。
では、私はこれで」
「あ、はい!どうもありがとうございました!!」
翔さんは既に電話を受けていたけれど
私はもう一度お礼を言いたくて
迷惑にならないであろう声量で伝えた。
彼は軽くお辞儀をして
自分の部屋に行ってしまった。
「……っ、ふぅ……」
なんだか、みんな初めての人だらけで
家の中を案内してもらっただけなのに
すごい緊張で疲れちゃった。

