白衣の王子様






「あの、チャイムが鳴るんで保健室に戻ってください」


「え、もう少し」


「ダメです。ほら早く」




先生の背中を押して、やや強引に教室から追い出した。







「ちょっと春依ちゃんったら!!」


「わっ……」




琉璃香ちゃんが興奮しながら抱きついてきた。






「男の人、平気になったんじゃない?」


「え……何で?」


「だって神崎先生と普通に話してるじゃん!!かなり一歩前進じゃん」



そう、かな……?
だって先生が絡んでくるし。
無視してもすっごい絡んでくるから……。