白衣の王子様





「……」


「……へ?」



神崎先生は無言で私を抱きしめた。


腰に腕が回されて、ぎゅうっと。




「あの……」


「……もう」


「……?」


「もう、春依ちゃんの馬鹿っ!!女の子がこんな時間まで遊んだらダメっ!!どれだけ心配したと思ってるの!!誘拐されたんじゃないかってもう気が気じゃなくて……」



やっぱ怒ってる。
でも……過保護過ぎませんか?




「あらゆる場所を探したけど見つからなくて、もしかしてと思って森口さんの家に行ってみたら……」


「……ごめんなさい」


何となく謝った。