今日だって、優さんがせっかく用意してくれた卵のおかゆを三口程しか食べる事ができなかった。
それでも優さんは「食べれたねー。よかった」と嬉しそうに言っていた。
優さんは優しい。
他人の私に、どうして優しいんだろう。
お母さんを失ったショックから立ち直る事ができていない私は今、学校を休み続けている。
でも優さんは、教師にも関わらず何も言わない。
行きなさい、なんて一言も言わない。
それどころか、「心配だから仕事休む」とまで言ってくるくらいだ。
「ねぇ春依ちゃん、1人で本当に平気?なんなら仕事休んでも……」
「優さん」
「うん?」
「いつまで、うちにいるんですか……?もう、この生活を続ける必要はないんですよ?」
いろいろしてくれてる人に対して、素っ気ない言い方をしてしまったが、この生活はいつまでも続くものじゃない。