消えない、大きな不安。
嫌な予感だけに支配される。

頭を過っていくのは、マイナスな考えばかり。



それでも私は必死に「絶対にお母さんは助かる」と思い込むようにした。




けど、無情にもわずかな希望はあっさりと砕かれてしまった。




ピ――――――――


病室内に鳴り響く無機質な音。




この音を耳にした瞬間、私は真っ暗な闇の中に叩き落されたような気がした。