「ほら立って」



目の前に神崎先生の手が差し出された。




お母さんは先生の荷物を中に運んでる。


私は先生の方は見ずに、自力で立ち上がった。






「素っ気ないね。もっと優しくしてよ。これから僕らは一緒に生活するんだよ?」


「嫌な事言わないでくださいよ……」




こんなのってないよ……。
もう世界の終わりだ。




もう私の人生……終わったな……。