白衣の王子様





「するわけないだろっ!春っちを傷つける事なんか、絶対しねーよ……」



傷口に塩を塗られた気分だけど。

春っちのために、絶対に内緒にしようと心に誓った。





「ありがとう。さて、怪我したんだよね?」


「あぁ、突き指を……」


「おいで。手当するから」



俺の勘だけど。

多分この人って……。




「神崎って、春っちの事、好きなん?」


「ちょ、こらっ!呼び捨てしないでよー!ちゃんと先生って」


「ちょっと動揺してる。図星か。わかりやすい奴」


「もうっ、大人をからかうんじゃありませんっ」



やっぱ……恋敵か。