「ううん、気にしないでいいよ~。曲がり角でぶつかるなんて、少女漫画によくある、運命の出会いみたいで素敵だと思うよ~」
破壊力抜群の可愛い笑顔。
口調もフワフワしてて、小柄で……。
この子、本当に可愛い!
絶対モテるだろうなぁ。
「じゃあ、またね。宇佐見くん」
ノートを全て拾って、立ち上がって、この場を去ろうとした。
でも何故か、腕を掴まれ引き留められた。
「名前、教えてもらっていいかなぁ?」
「い、いいよ……。私、川瀬春依。よろしくね!じゃあね」
名前を教えたら、あっさり腕を離してくれた。
私は足早にその場を後にした。


