「何か良い事あった?すっごい上機嫌だね」 「えっ」 その日の夜。 優さんと夕飯の支度をしてると、そう指摘された。 「鼻歌なんて口ずさんじゃって」 私ってば。 鼻歌なんて口にしてたのね……。 「で、何があったの?」 「秘密ですっ!」 人差し指を唇に当てて、ちょっと悪戯っぽく笑ってみせた。 優さんは唇を尖らせながら「え~」と不満顔。 でもこれは、女の子だけの内緒話だから。