白衣の王子様







「とにかく!あんなセクハラ、しないでください!」



沢渡くんの前で変な声出して、本当に恥ずかしかったんだから。




トントン、と。


階段を上がってくる音が聞こえてきた。





「優さん!絶対に大人しくしててくださいよ!大人しくしてないと、一生口利きませんからね!!」



キツく釘を刺して、布団をかぶせた。





「春っちー?今、誰かと話してなかった?」


「え、そ、そんな事ないよ?」



どうにか誤魔化して、猿渡くんが持ってきた水を一気に飲み干した。