白衣の王子様






教室を出て、廊下の角を曲がった所で沢渡くんは足を止めた。




「ごめんな、春っち。俺のせいで」


「あの、まずは手……」


「え……あぁっ!!ご、ごめんっ!?」



繋ぎっぱなしだった手を沢渡くんは慌てて離した。





「でも、みんなの前であんな事しないでよ。すっごい恥ずかしかったんだから」



公の場であんな事するから……。

絶対誤解されたよねー。





「だって、ああでもしてアピールしたかったから」


「アピール?」


「春っちは俺のだって事。だってお前、昔からモテるから。誰かに取られるんじゃないかって心配なんだよ」


「……っ」



この時の沢渡くんの顔は真っ赤で、リンゴみたいになっていた。