Book of the arabesque design

そう言う剣の表情に他意は感じられない

とは言っても、向こうは曲がりなりにもこの地を治める王の子なのである

人の行う政の影響など自分にはあってないようなもの、ここで礼をつくすのは性にも道理にも合わないと思いながらも、剣に、横から小声で無礼が過ぎないかとたしなめれば、すぐ彼ははっとした顔で居直った

だが、すぐに情けなさそうな表情になった

「でもなぁ」

「ん」

「やっぱやめとくわ」