「話しをすり替えても無駄だぞ」

彼には聞かれたくないことであったらしい

すこし反省するがそれは一瞬

おちょくられたのであるからすこし意地を悪くしてもばちはあたらないだろう

「お主がいうのはいまだけだ
無理を承知でも人の子は後悔しないために手を伸ばすぞ」

「かっこいいねそういうのは」

「それだけか」

そういうと黒曜は咳ばらいしてこちらをまっすぐ見た

「それで聞きたいことって何だったの」

「たいしたことじゃない
国を破滅させてしまった妖狐のことは知っているか」

「話しはきいたことあるけどそれ以上はしらないよ」

「そうか」

「ありがとう」

黒曜はなんだというように微笑んだ

私は言葉を続けていく

二杯目の工芸茶にはいっていたは知らない花だ

器を持って花に言うように言った

「やはりこれは返そう
暇をいただく」

「そうか」

「願わくばお主も連れていきたいが、むりだろうな」

「外も面白そうとはおもうけど
戻ったらお話をたくさん聞かせてくれよ」