ずっと歩き続けて疲れているのに大門に着いた頃には、
一歩一歩を噛みしめるように歩いた。

大門には、姉さん、少香、高尾姉さんたちが立ってあたしを待っていた。
姉さんはあたしが大門に入った途端言った。

「朝霧。お前の母親からの手紙。読ましてもらったよ。大丈夫だ。あたしが今日からお前の姉さんであり、母親だよ」

それを聞いた瞬間涙が溢れた。
久しぶりに流した涙は止まらずずっと流れていく。



姉さんはすごく暖かかった。