キミだから・・・





ムスっとしていると、



「......っわ!!!!」



腕を急に引っ張られて、前に倒れそうになった。



「...ちょっ...大地っ 急に引っ張んないでよ!転びそうになったじゃん!」



「日愛がぼーっとしてんのが悪いんだろ!? それに、日愛が乗らねーから
みんな待ってんだよっ 早く乗れっ」



「あっ...す、すいません!!!!」



私は急いでバスに乗り、1番後ろの
窓際の席に座った。



斜め前には有紗と如月くんが座っていて、有紗は如月くんにベタベタしている。



有紗の表情は幸せそのものだ。





―――......

バスに揺られること15分。




やっと海に着いた。



「んー...やっと着いた!!」



「日愛ーっ 早く更衣室行こうよ!」



有紗が手招きをしながら私を呼ぶ。