キミだから・・・



「まぁ......話すにもここじゃあれだし...
屋上行こっか」



有紗は私の手をひいて、教室をでて屋上にむかった。



屋上につくなり有紗は、



「じゃあ、なにがあったか話せる?」



「......うっ......実は......」



私は有紗に、昨日のことを何ひとつ隠さず全て話した。



「そっか.......ほら、泣かないのっ」



「だって.........私が......私が.........」



「今はなにも言わなくていいから......
なにも言わなくていいから思う存分泣きな?私が一緒にいるから......」



「あ......りさ.........」



「大丈夫......絶対大丈夫だから......
日愛はいつもの日愛でいて?」



「う......うん............」



朝のHR前に屋上来て、私が泣き終わって、落ちついたのは3時間目前だから結構屋上にいたことがわかる。



「日愛、大丈夫?教室戻れる?」



「うんっ もう大丈夫!有紗、ありがとうっ!」



有紗にお礼をいってから、2人で教室に戻った。



「有紗、3時間目ってなんだっけ?」



「3、4時間目は体育祭の練習だよ?
ってか、体育祭までは係りがない人は、午前授業で終わりだし......」



「あれ?そーだっけ?」



「私、実行委員だから午後もあるんだよね......だから、体育祭まで一緒に帰れないんだよね......」



「いいよいいよっ がんばって!」



3、4時間目は有紗の言っとおり、
体育祭の練習をした。



運動神経がまるでない私は、みんなについていくのがやっとで、かなり疲れた。



なんとか、帰りまで体力がもってよかった。



「じゃあ、日愛、また明日ねっ」



「うんっ また明日!」



有紗と昇降口前で別れて、私は校門を出た。



家に帰っても、特にやることがない私はとりあえずベッドに顔を伏せた。



その次も、その次も、体育祭まで練習の日々に明け暮れた。