キミだから・・・




~朝~

「......っん...?朝......?」



どうやら私は、あのあと泣きつかれて今まで寝てしまったらしい。



ボーっとする頭で考えていると、



ガチャっと部屋のドアが開いて、お母さんが入ってきた。



「日愛、起きた?昨日、早退したなら言ってくれれば......先生から電話があったのよ?体調はどう?」



「あぁ......うん....まだ少しだるいけど...」



「それなら学校休む?体育祭も近いし...前日に体調崩してもあれだし......」



「ううん、大丈夫だよっ
体育祭の練習とかちゃんと出ないとダメだしね?」



「そう?少しでも体調悪くなったら休むのよ?......じゃあ、下におりてきなさい......」



そう言って、お母さんは下におりていった。



そのあと私は、制服に着替えて鞄を持って下におりていった。



リビングに入ると、テーブルにはほかほかのご飯が置いてあり、それを食べ終わると、鞄を肩にかけ外に出た。



私の心はどんよりしているのに、太陽はこんな時までギラギラと輝いている。



重たい足を引きずって、なんとか学校まで歩いた。



「あっ日愛っ 昨日、早退したでしょ!大丈夫?」



教室の前で、有紗に会った。



「有紗......うんっ 大丈夫だよっ
ほらっ こんなとこで立ってたらみんなの邪魔だよ?とりあえず教室入ろ?」



私は、有紗の背中を押して、教室に無理矢理入れ、席に座らせた。



「日愛?大地くんとなにかあった?
昨日、日愛が早退してから、大地くんずっと機嫌悪いんだよ?」



大地が?私があんなこと言っちゃったからだ.........



「ほら、あそこ......」



有紗が指差す先にあるのは......自分の机に肘をついて、ボーっと一点を見つめている大地の姿が。