キミだから・・・





ガンっ!!!



乱暴に開かれた教室のドアに、みんなの視線が集まる。



乱暴にドアを開いたのは.....大地だった。



そして、そのままなぜか私の方に歩いてきて、私の机の前で止まった。



「.........日愛......お前......」



ドスの効いた低い声に背筋が凍るような衝撃がはしる。



「はっはい!なんで...ございますか...」



恐怖からか敬語になってしまった。



「なんで今日の朝、俺を置いていった?」



大地の目が......怖い.........



「たまたま、早く起きたから?」



「じゃ、なんで俺に言わねーんだよ!
言ったら、日愛の家、いったのによ!」



「別にいいじゃん!
大地に関係ないじゃん......」



「前みたいに、変な奴らに絡まれるかもしれねーだろ!?」



「大丈夫だよっ!!
私たちさ、幼なじみなんだよ?
別に付き合ってるわけじゃないの......
そういうのちゃんとしてよ......」



言ってから後悔した......



「あぁそうかよ..んじゃ勝手にしろよ...」



大地は冷たく言い放つと、自分の席にさっさと戻っていった。



私は、その場にいるのが辛くて、誰もいないことを祈り屋上へ行った。