「ねぇ〜かーのじょっ 一人でどーしたの?」



「はい?なんですか?」



振り返ると、知らない男の人が5人?
くらい立っていて、ニタニタと笑っている。



「キミ、かわいーね?」



「彼氏とかいるの?いないなら俺と付き合おーよっ」



「今、暇なの?」



「中学生?どこ中??」



そんないっきに話しかけられても......



「すいません、急いでるんでっ」



なんとかこの場を切り抜けようとしたのだけど、



「おいっ 逃げんなよ!
一緒にこいっていってんだよ!」



さっきの優しい口調が嘘のように、
怖い口調になった。



「あ......の............」



今までに感じたことのない恐怖を感じる。



「なんとかいえよ!」



一人の男の人が、私の手首をつかんで
後ろのブロック塀に押し付ける。



「......った......離してよ......」



恐怖に怯えたって、ここの道は夜はほとんど人は通らないのだ。



恐怖で声がでないから、助けを呼ぶこともできないし、足が震えて逃げることもできない。



こんなことになるなら、大地と帰ればよかったな......



恐怖に目をつぶると、なぜか大地の顔が.........大地......助けて.........



「.........よ.......り.....」



ふと、大地の声が聞こえた。



こんなときに幻聴?最悪だ......



「......より...」



もうダメだと確信した私はもう一度ゆっくり目をつぶった。