それを見ていると、
「いいの?日愛、今日大地くんに渡さなくて」
「え?だって.....森下さんが大地にあげるなら私のはいらなくない?」
有紗は腕を組み、なにかを考えているみたいだ。
「そーかな......大地くんは森下さんのプリンじゃなくて、日愛のプリン待ってると思うけど?」
大地が?そんなわけ......
「そんなわけないよ? ないない!
......ほらっ彼氏に渡しにいきなよっ
大地が教室にいたら今日は先に帰るっていっといて?」
「あ......うん、わかった......
日愛?気をつけて帰るんだよ?」
「ありがとう!じゃあまた明日っ」
鞄を手に取って、私は調理室を出た。

