次の日の朝、姉さんに起こされた

「ほら。千里!!もう10時半ごろだよ!」

そう言われてゆっくり起き上がると、
姉さんが遊女は10~11時までに起きるんだよ。
と起床時間を教えてきた。

「あぁ。そういえば今日からあんたには本格的に禿の教育を受けてもらうよ。」

禿の教育?

「どんな事するの?」

まさか…もうお客の相手とか…
そんな事を思ってぞっとしていると
姉さんはケラケラ笑って

「客をとるのはまだまだ先のことだよ。禿の教育ってのはね、例えば廓言葉の練習や琴、三味線の稽古とかまぁいろいろだよ!!」

立派な遊女になるための練習だねぇ。と姉さんは言いながら髪を結び始めた。