「春っ!!起きなさい!いつまで寝ているつもりなんだい!?」

「んーー。」

「もうそろそろ起きないと朝ご飯がさめちまうよ!!」

「わかったよぅー。」

少女はまだ眠たそうにしているが、母親に起こされては仕方が無いとゆっくりと起き出す。
少女の名は春という。 春は誰がみても認めるほどの器量(美人)を持っていて、
その上働き者だ。

春は母と2人で村の片隅に住んでいて仲のいい親子だった。
春は朝ご飯を食べていると母親の分の朝ご飯がないことに気がついた。

「あれ?母さん朝ご飯は?」と春が聞くと、

「あんたが起きんのが遅いから先に食べちまったよ!」

と言われ春はえへへと笑ってごまかした。
春はこんな毎日を過ごしていて
自分のことを不幸とは思わず、毎日が楽しかった。


あの日までは…