まだ春で、夜は寒い。 でもこの日だけは違った。 蒸し暑いし、汗をいっぱいかき、 焦げた匂いがする。 起き上がるのにも辛い身体をなんとか起こし、 部屋のどあを開けてみようとしたが、 取っ手部分が熱くて手が火傷してしまった。 家事だ。この家が燃えているんだ。 私は確信した。