これで、あれで終わりにするしかなかった時間は、俺が適当に時間を流していた報いなのだろうか。
目の前を、仲良さげに歩いていくカップルを眺めながら、俺は慌てて涙を擦った。
――――雪が、また散らつきだす。
何度も何度も舞いながら、世界を静かに染めていく。
他愛の無い話しか、しなかった。
いや、出来なかったのだろう。
そして、それは彼女も一緒で、きっと、俺達は一歩踏み出すにはまだ心が幼かった。
「・・・・・・ったく、分からない事だらけだ」
羽月の気持ちも、これからどうしたら良いのかも。
ただ、これだけは確かな事なのだと思う。
俺は、きっと羽月の事が、好きだった。
『ラスト・バレンタイン』



