『「ただいま戻りました〜」』



「「「「おかえり〜!!」」」」



みんなが笑顔で迎えてくれた。


よかった!

朝とは打って変わって

暗くて重い空気が消えていた。



でも…

何かが変だ。



なんていうんだろ…

空気が軽すぎる…かな?



深いことは気にしない方がいいのかな

うん。そうだよね。

その方が私らしいよ。



((じゃあ、私らしいって何?))


わからない。



「「美雪(ちゃん)」」


悠里様と蓮翔くん…?


蓮翔「悠里…様から」


悠里「ここにいる間は普通にしていいよ

だってプライベートだろ?」


蓮翔「わかった。」


悠里「美雪ちゃん、少しいいかな?」


そう言われた私は理人と蓮翔くんを

見る。




理人は微笑みながら頷いてくれた。

蓮翔くんも表情を変えないまま。




悠里「じゃあ行こうか」

そう言って連れてこられたのは

テラス。



『わぁ…』


テラスから見る風景は

やっぱり綺麗で、

空気も澄んでいて

とても居心地がいい。




悠里「美雪ちゃんと初めて会ったのは

昨日だよね」



『あ、はい』



悠里「ハハッそんなに緊張しなくていいよ」


そう笑った彼の表情に

私の心はチクリと傷んだ。