遼「俺らが来て、少ししてから
美雪は目覚めた。


喧嘩や親に関する記憶は

全て抜けてた。


で、丁度その病院がさ、

理人の叔父さんがやってるとこで、

たまたま理人が病院に来てたんだよ。


んで、あの二人はそこで何度か

顔合わせするようになったんだ。」



美夏「あの時はすごくびっくりしたなぁ

空っぽな人形みたいだった美雪が

理人くんと仲良くなって、

心を開いてったんだもん。

だんだん笑顔も戻ってきて…


で、実は遼たちの知り合いだったって

知ったときは運命かと思っちゃった笑」




懐かしむように語る二人。


運命……か…。




遼「美雪が心から笑えるようになって

数日後、咲夢さんが亡くなったんだ。」



え……?


美夏「原因は……自分の娘のように

育てていた美雪が、組や家族に

攫われた事で、

あの日私があんな話をしたから…

などとご自身を責め……グスッ」



『美夏ちゃん……』


美夏ちゃんも辛いよな。

自分だって大好きだった先生だ。

一人でいろんな問題を抱えて…



遼「美夏はもう休め…」


美夏「うん…」


遼「これからは俺が話すな。

その亡くなった理由を知った美雪は

記憶を取り戻したんだ。



全てを思い出してしまった美雪は

………自殺を測った。」



『「え?!?!?!?!」』



唯斗と顔を見合わせる。