「な、なんだね…」



周りに誰も味方が居なくなったからか、

鋭く睨む私に

怖気づいているように見える。




そう思ったとき、

カチャ

と音が聞こえた。





「も、もうどうにでもなれ!!!!!!

お前たちがいけないんだからな?!?!」



とうとう狂った…

いや、元から狂ってるか。



父親は美雪に拳銃を向ける。


『やめっ…!! / バンッ / 「美雪!!」』




一瞬何が起きたのか分からなかった。



だけどこれ以上被害を広げないようにと

私は父親を抑える。



『雅楼、お願い』



父親のことを雅楼に任せ、

美雪の元へ駆け寄る。




「ッチ 離せ!!!!」


なんて叫んでいるのは気にしない。



いや、気にする暇がないくらい

頭が混乱しているのか。




美雪の上に倒れ込む母親。


「み、ゆき…よかった…」


そう優しく微笑む美雪の母親。



美雪「お、お母さん…?!」


「いま…まで…ほん、とにごめ…ゴホッん

なさッ…」


美雪「喋らなくていいから!!」


「み、かちゃん…?あり、が…と…

生きて…………」



そこで美雪の母親の意識が途絶えた。



美雪「い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」



美雪も倒れてしまった。



訳が分からなくなった私。


『わた、しの…せいだ……』


フラッとよろめく私を支えてくれる遼。



私の意識もそこで途絶えた。


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