『きっと今でも間に合いますよ』


私はそう微笑みかける。



その途端、彼女は泣き崩れた。



問題は父親だ。





「み…か…?」



『美雪?!?!』


美雪が目覚めた。



美雪の母親が

震える足でなんとか立ち上がり

美雪に近づく。




雅楼の何人かが

それを阻止しようとするが

総長がそれを止めてくれた。




「美雪…」

美雪「お…かあ…さん…なの…?」


一瞬目を見開いた美雪の母親だが、

すぐ優しく、でも悲しく微笑み、

何度も頷く。



「ごめんなさい…」

そう謝る母親をそっと抱きしめて


美雪「会いたかった…

こうやってぎゅってしたかった…」



やっぱり2人は親子だな…

と、私は2人を見て微笑み、


すぐに目のやり場を父親に変えた。