バタン


連れてこられたのは何処かの個室。


彼の部屋…だろうか。

でもそれにしては殺風景すぎる。


『あの…ありがとうございました』


首を左右に振る彼。




これは…

どういたしまして。

とか

いえいえ。


的な感じに捉えていいのかな?


理人「…やっと会えた。

僕らは…キミを待ってたんだ。」



…?

訳がわからなくて

混乱する私。



理人「……大丈夫?」

と、私の頬に手を添える。


その言葉で我に返る。


さっきまでは遠くで見てただけの彼の顔

余りにも美しすぎて

頬を紅色染めてしまう。


『は、はい…』


理人「そう…」


そう言って、ホッとした様な顔をし、

私の頭をポンポンっとしてくれた。


理人「そこ、座ろっか」

と、少し先にある席を指す。


『あ、はい!』


私がその席に座ると

「待ってて」と言い、

理人様は何処かへ行かれた。